【古き良き日本を受け継ぐ人🇯🇵Profile】Vol.2
黄金の油職人(勝手に命名!)
杉崎 学さん
愛知県 西尾市
「純粋菜種焙煎工房」を切り盛りする杉崎社長を訪問。
(2019年4月18日)
諦めず、こだわり続け、そして手間暇かけて純度100%の菜種油をつくる杉崎さん。
「高度成長期を境に全てのものが、 大量に・簡単に・安価に へと変わっていった。」
「人が健康になるには、やはり口に入るものが大切。油はフライパンを焦がさない為ではなく、身体に必要なもの。そして特に人間の身体に必要不可欠な水・塩・油。これらは良質なものを摂らなければダメだ。」と言う。
国産菜種油のシェア率はわずか0.04%、
多くは遺伝子操作された海外からの
「キャノーラ種」という菜種らしい。
(遺伝子組換えなしのキャノーラ種もある)
一般に出回る油は100kgの菜種から約70kgの油をとる。それは焙煎時に高温で一気に絞り出す手法からできる。
しかし、ほうろく屋では薪をくべ「ほうろく釜」の中でじっくり遠赤焙煎し、温度計も使わず職人の五感のみを働かせて見極める。
その職人技は100kgの菜種からわずか30kgしかとらないというから驚く。
杉崎さんは「生きた油、死んだ油」を焙煎過程で、その境界線を見極める。
生きてるもの=生命力あるもの。
それを大切に考えている。
一番搾りは当たり前。
まだ緑色をするほうろく屋の油カスには70%もの油がまだ含まれている事になる。
今度はその油カスが菜の花畑の上質な肥料となる。また土へ還るという循環が生まれているのだ。
大手企業では油カスから、また絞り、
2番絞り油〜3番絞り油となる。
油の値段がピンキリなのも納得できる。
たくさん油を抽出すれば、質は落ちる。
最高の質のものを作りたければ、少ししか抽出できない。
杉崎さんは、量より質を選び、徹底的に質の良さにこだわった。
一般に出回る油のように化学薬品による抽出もしない。
だから脱臭剤や脱色剤やシリコンなども、もちろん使わない。
「その代わり手間はかかるよ!」
杉崎さんは声を大にして言う。
「僕の夢は誰もがそこに来たら笑顔になれるような循環型コミュニティーハウスを作ること。障がいあるひともない人も、大人も子どもも引きこもりの子も、みんなが笑顔に。」
「その為に人の健康に役立つ昔ながらの良い油を売って、その売り上げでコミュニティを作る。」
彼が若き頃、2人の知人が自殺したことを機に「こんな世の中ではダメだ」という強い気持ちから、この高き志は生まれたという。
現在すでに、自給自足村の村長としても活動をする杉崎さん。
自然体験を通して、もし災害があっても、自然の中にあるもので、生き延びる知恵をつけれるように。とその心は大和魂に燃えていた。
ちなみに私が初めて杉崎さんと出逢ったのは、全く別の事から。しかもお試しで甲冑を付けていた為、その熱い志から武士を連想してしまう。笑
・株式会社 ほうろく屋
・株式会社 イヤシロチGREENS